眠りのプロショップSawada 快眠寝具研究室

理想の羽毛掛ふとんとは

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なぜ羽毛掛ふとんがベストなのか?

今日掛ふとんといえば、多くが羽毛ふとんとなってきました。25年ほど前は普及率が10%なかったので、急激な変化といえます。
掛ふとんの素材には 羽毛を始め、羊毛、木綿、絹(真綿)、麻、ポリエステルなど、さまざまな種類があります。それぞれに特徴がありますが、羽毛ふとんがベストとされる理由は
 1.軽量である
 2.へたりにくい
 3.再利用が可能である

この3点が大きなポイントと云えます。もちろん、暖かい、吸放湿性が良いという基本性能は当然としてですが、比較的長期にわたって性能変化が少なく、仕立直しが簡単にできるのが大きなメリットでしょう。

保温性 軽さ フィット感 吸湿性 放湿性 へたりにくさ 再利用性
羽毛
羊毛100% ビラベック
羊毛混 ×
真綿(絹) ×
もめん(綿混) × ×
×

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掛ふとんに求められる基本性能とは

掛ふとんに求められる性能は、寝床内の理想温湿度である「温度33℃、湿度50%」をいかにうまく調節するかにあります。


1.周りの暖まった空気をを逃がさないこと(温度調節)

掛ふとんの基本役割は、身体の体温で暖まった空気を逃がさないことです。逆に初夏〜夏など気温が高くなると、熱を適度に逃がす必要があります。この役割はふとんの嵩によって調節されてきました。熱伝導性が一番低い素材は空気なので、空気を沢山保つ嵩高いふとんは保温性が良いのです。
ところが、羽毛の量を入れすぎた掛ふとんだと、身体の表面でふとんがはねてしまい、寝返りする度に暖まった空気が逃げてしまい「過ぎたるは及ばざるがごとし」の状態になるのです。このことはポリエステル混の羊毛ふとんにも見られ、身体へのフィット性が悪いと、本体の保温力があっても、結果として保温性に問題が残ります。
眠りのプロショップSawadaの定番羽毛ふとんは5×6マスの立体キルトになっていますが、これは下図のように羽毛ふとんをトンネル状にして、中の暖まった空気が出来るだけ逃げないように工夫されているのです。一方で、それほど厚く作られていないので、通気性も良く、比較的幅広い温度や湿度の環境で使うことが可能になっています。


2.湿気を素早く吸収し、放出すること(湿度調節)

ヒトは睡眠に入ると深部体温を下げるためにも発汗が行われます。特に、最初の深いノンレム睡眠には大量の汗をかきます。不快にならない湿度50%を維持するには、これらの汗を素早く吸収し発散させることが重要です。
この時に重要になるのは、表側の通気性と、中わたの吸湿発散性です。中わたの吸湿発散性は羽毛・羊毛・シルクなどの動物性繊維が優れています。これらは、新しく乾いた空気が入れ替わることで、中の水分を発散します。木綿は吸湿性能は優れていますが、水分の発散性には難点があり、天日干しをこまめにすることが大切です。ポリエステルは透湿性はそこそこ優れていますが、素材本来には吸湿性がほとんど無いために、最初のノンレム睡眠時のような急激な発汗と、それにともなう大きい湿度変化に対応することが苦手な素材です。

側生地は通気性が最も優れているのは、ガーゼのような打込みの少ない生地で、吸湿発散性能もまずまずです。一方、羽毛ふとんはダウンプルーフという吹き止め防止加工を行っており、特に日本では生地からの吹出しを嫌いますので、通気性については弱点をかかえています。これはウールプルーフ加工を行った羊毛ふとん用生地でも同様で、逆にニット・トリコット生地は通気性に優れます。

3.軽くて身体に負担をかけないこと

羽毛ふとんが普及し始めの頃、お客様から「こんな軽いふとんではあかん、わしは重くないと眠れないんや」というお言葉を多くいただきました。それでも羽毛ふとんをお使いいただいたお客さまは「昔の重いふとんは、よう使わんわ」とおっしゃいます。
昔の記録を見ていたら、掛ふとんに木綿わたを一貫400匁も入れていました。一貫目=3.75kgですから、なんと5.25kgにもなります。最近ではポリエステルわたとのミックスわたにしますので、800〜900匁(3〜3.4kgぐらい)ですが、それほど昔のふとんは重たかったのです。

これに比べると標準的な羽毛ふとんの充填量は1.3kgぐらいですから、「重さは半分以下!」といいたいところですが、同じ羽毛ふとんでも側生地の重量によって性格がずいぶん異なります。一般的に羽毛ふとんの側は木綿わた用より重いのです。通常の木綿わた用サテンのふとん側はシングルサイズで約750g、一方、羽毛ふとんの平均的な超長綿60サテン側は1100gします。もちろんトータルすれば羽毛の方がずいぶんと軽いことは間違いありません。

同じ羽毛でも軽量の生地(85〜95g/u)だと、側も750gぐらいになりますし、側が軽いと中身の量は少なくても十分嵩が出て空気の量も多くなるので軽量生地の羽毛の方が、より機能的には良いものになります。

重いとなぜ問題か? それは重量が身体の血管を圧迫し、心臓に負担をかけるからです。ですから重量が3kg以上にもなる2枚合わせの毛布もその意味では問題です。基本的な保温は本来は敷で十分確保するべき問題なのです。


長く使えること、仕立て換えができること

長く使えて、仕立て替えができると、環境にやさしい

京都議定書のCO2削減から今日、持続可能な社会をめざして、環境への付加に配慮した様々な取り組みが行われるようになりました。寝具はもともと再利用(リユース)の優等生。着物をふとんの側に仕立直しして、木綿わたは打直しをして使っていました。
東京では粗大ゴミのNO.1がふとんで、年間60万枚にもおよぐといわれていますが、快適な睡眠環境を保ちながらも、環境への配慮が求められています。その基本が「長く使う」「仕立て替えができる」です。長く使い、仕立て替えすることによってゴミを最小限にすることができるからです。

長く使える羽毛ふとん

普及期にセールストークで流行った「一生使える」は言い過ぎですが、羽毛は他の素材に比べて、長期間使用した時のへたりが少ないのが特徴です。すなわち、当初の嵩高をできるだけ維持しながら(=保温性を保ちながら)使用することができます。下記のリフォームと組み合わせて使うと、良い原料ならそれこそ「一生使う」ことは難しくありません。

仕立て替え(リフォーム)ができる羽毛ふとん

仕立て替えの代表格は木綿わたですが、羽毛も負けず劣らず仕立て替えが容易な素材です。原料さえしっかりしていれば再洗浄と分別によって、ほぼ新品状態まで復元可能で、新しい側に再充填することによって、新品とほぼ同じ寿命を回復することができます。(ただし、原料の質によっては必ずしも復元できるとは限りません) ですから、購入時には出来る限り、原料の良い羽毛ふとんを選択することをおすすめします。そのことによって、後から長く使えるのです。
眠りのプロショップSawadaでは国内最高レベルの羽毛リフォーム環境を店内に設置しています。羽毛を単独で直洗いを行い、再選別をした後に、除塵機にかけてゴミ取りを徹底し、さらにサイクロンタイプの充填機によって、ゴミをさらに取ることができます。日本羽毛協会による分類では最高レベルの「プレミアムダウンウォッシュ」仕上げに、さらに除塵機を加えているのです。



メンテナンス(取り扱い)が容易であること

丸洗いができること

仕立て替えが出来るといっても、それは10年ぐらいの周期の話になります。一方ふとんは毎日汗を吸って乾燥しているので、側地や中わたに汚れがついてしまいます。使用状態にも寄りますが最低3〜5年に一度は丸洗いした方がベターだといえるでしょう。

丸洗いといっても、家庭で洗濯するには、汚れを取るという点と、ちゃんと脱水・乾燥するという点からみても、問題が残りますので、一般的には専用の丸洗いサービスを利用していただくことになります。
しかしながら羽毛ふとんの丸洗いには大きな問題があります。それは「羽毛の吹出しを防止するダウンプルーフ加工が水洗いによってとれてしまう」という点です。日本で販売される羽毛ふとんのほとんどが、このようなタイプの生地です。逆に丸洗い対応になっている生地のほとんどは通気性が非常に悪いので、ふとんとしての性能低下を及ぼすからです。

眠りのプロショップSawadaのオリジナル羽毛ふとんの定番品については、丸洗いに対応しつつも、通気性に優れた素材を使っています。が

収納が容易であること

復元力として最も優れているのは羽毛ふとんでしょう。羽毛ふとん専用のバッグに小さく折りたたんで入れることが出来ますので、春〜夏で使用しない場合は、コンパクトに収納が可能です。



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